歯医者は歯が悪くなって行くところ?
いいえ、「悪くなる前に行く」のが常識です!
虫歯や歯周病を未然に防ぐ方法はすでに確立されています
多くの日本人が「歯の健康」について誤解している点があります。それには以下のような思い込みが含まれています。
・虫歯になるのは避けられないと思っている
・歯周病になるのも避けられないと諦めている
・一度悪化しても、後で治療すれば問題ないと考えている
・年を取れば歯を失うのは自然な流れだと受け入れている
私たちが無意識のうちに抱いているこれらの考えは、歯科医療が発達している欧米諸国の人々とは異なります。彼らは「高齢になっても自分の歯で健康的に生活するのが普通」と考えています。これにはどのような理由があるのでしょうか?興味深い統計がありますので、ぜひご覧ください。
国別「定期健診受診率」と「残存歯数」の相関
少し前のデータになりますが、日本と歯科先進国の間で見られる歯の健康状態には顕著な違いがあります。日本では高齢になると歯が失われがちで、定期的な歯のメンテナンスもあまり行われていません。一方、歯科先進国では高齢者でもほとんどの歯が残っており、歯のメンテナンスもしっかりと行われています。
この差は主に、歯医者での定期的なメンテナンスを行っているかどうかに起因します。定期メンテナンスにより、取り除くのが難しい汚れを専門的な方法で除去し、早期に問題を発見して対処できます。これが、高齢になっても自分の歯を維持できる重要なポイントです。
日本では、歯科医院での定期的なメンテナンスを受けている人が少ないのが現状です。これは情報の格差が原因かもしれません。多くの日本人が「高齢になっても自分の歯が残せる」という事実を知れば、意識が変わり、行動が変わる可能性があります。当院も、この情報格差を埋め、より多くの方に予防処置の重要性を理解してもらいたいと考えています。次章では、当院がどのような予防措置を行っているのかを詳しくご紹介します。
当院オーダーメイドの「予防プログラム」について
当院が行っている「予防プログラム」について詳しくご説明します。患者さんお一人おひとりのお口の状態は異なります。したがって、まずは検査を丁寧に行い、診査診断を実施します。その情報をもとに、個々のニーズに合った独自の予防プログラムを立案していきます。
唾液検査
お口の状態を正確に把握するために、「唾液検査」を行います。これにより、虫歯や歯周病のリスクを確認し、それに応じた治療プログラムや予防プログラムを作成します。
ポケット検査
歯周ポケットの深さを測定し、歯周病の進行度合いを確認します。歯周病の早期発見にはこの検査が非常に重要です。
口腔写真
お口の状態を詳しく撮影していきます。磨き残しや噛み合わせ、歯並びについて、治療の前後の変化を確認します。
CT/レントゲン検査
CTやレントゲンを使用して、顎の骨の状態を詳しく調べます。歯周病は顎の骨を溶かして進行するため、この確認が必須です。
これらの検査を通じて、お口の状態を詳細に把握し、患者さんが抱える問題を特定します。治療前後の状態を撮影し、磨き残し、噛み合わせ、歯並びの変化を確認します。これらの情報から、「適切な治療計画」を立て、患者さんにはそのプランについて理解し、納得していただいた上で、治療を開始します。このように、各ステップは患者さんの健康を最優先に考え、細部にわたり配慮を行います。
位相差顕微鏡
位相差顕微鏡は、細菌を生きたまま観察できる特殊な顕微鏡です。この検査を利用することで、治療前、治療中、治療後のお口の中の細菌の状態をリアルタイムで把握し、その変化を確認することが可能です。これにより、治療の効果を直接視覚的に確認できるため、より精密な治療計画を立てることができます。
原因にアプローチした「治療法」を実施
ここまでご紹介した検査を実施し、患者さんのお口の現状を把握します。その上で「適切な治療計画」を策定します。患者さんに理解し納得いただいたら、治療を開始します。
PMTC
PMTCとは、歯科医療のプロフェッショナルが専用器具と技術を駆使して、患者さんのお口のお掃除をすることです。これは一般の方がお家でのブラッシングでは落としきれない汚れを落とすことができます。「歯垢」「歯石」「バイオフィルム」などを徹底的に除去します。
超音波スケーラー/ハンドスケーラー
歯にこびりついた歯石を効果的に除去するために、超音波スケーラーとハンドスケーラーを使い分けます。超音波スケーラーは短時間で広範囲を、ハンドスケーラーは細かな歯石などを丁寧に除去するのに最適です。
エアフロー
エアフローは、パウダーと水を混ぜて歯の表面に吹き付けることで汚れを優しく除去します。この方法は歯を傷つけず、熱を発生させないため、安全で快適です。
高濃度フッ素の塗布
市販の歯磨き粉にもフッ素は配合されていますが、高濃度フッ素は歯科医院でしか使用できません。フッ素には歯の再石灰化を促進する性質があり、虫歯予防に大変役立ちます。
歯科衛生士担当制を導入
当院では「歯科衛生士担当制」を導入しています。歯科予防のプロフェッショナルである歯科衛生士が、患者さん一人ひとりを専任し、お口の状態を継続的に把握します。これにより、生活習慣やお口の中の様子を詳細に理解し、ちょっとした変化にも敏感に対応できるため、的確なアドバイスを早期に提供することが可能です。患者さん専属の担当衛生士がつくことで、一貫したケアが実現し、より効果的な予防策を提案できます。
コラム栄養指導も行っています
歯医者で「栄養指導」と言われても、あまりピンとこないかもしれません。しかし、私は歯医者だからこそ栄養指導が重要だと考えています。なぜなら、お口は食べ物の入り口であり、最初の消化器官だからです。
これまでは咀嚼機能の改善に注力してきましたが、当院では適切な栄養摂取の方法もお伝えしています。虫歯や歯周病を予防し、全身の健康をサポートするお手伝いをいたします。
初診「個別」相談へのご案内
当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
ご興味がある方は下記からお問い合わせください。